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ピースワンコ・ジャパン

ピースワンコ生駒譲渡センターへ取材に伺いました!【訪問インタビュー】

TANZAQ の出稿先プロジェクトとして採択させていただいた、ピースワンコ・ジャパン。
プロジェクトを始めて9ヶ月経った2022年11月、生駒センターまで取材に伺いました。

ピースワンコ・ジャパン

特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(認定NPO)が運営する犬の保護・譲渡や災害救助犬育成等を行う団体。
日本から犬の殺処分を無くすことを目標に、動物愛護センターに保護された野犬や捨て犬を引き取り、シェルターで適切な医療・飼養・訓練を行ったのち、シェルターで健康管理や人馴れトレーニングを実施し、新しい飼い主に譲渡する、という一連の活動を行い、これまで7,000頭以上の犬の命をつないできた。
また、災害救助犬・低血糖アラート犬・セラピー犬・里守り犬など、保護した犬の中から人の役に立つ犬の育成も行い、人命救助、医療・福祉の向上、里山の環境保全などにも貢献している。

聞き手
鈴木 亜紗(株式会社Yogibo TANZAQ 担当)
語り手
古市 幸子さん(ピースウィンズ・ジャパン コミュニケーション部)
吉田 木綿さん(ピースウィンズ・ジャパン 生駒譲渡センタースタッフ)
日時
2022年11月16日インタビュー実施

人道支援団体から生まれた保護犬事業

鈴木:ピースウィンズ・ジャパンさまといえば、災害や紛争などで被害を受けた方への人道支援が主な活動内容ですが、そのピースウィンズ・ジャパンが母体なる保護犬事業「ピースワンコ・ジャパン」の活動を開始された経緯を教えてください。

古市:人道支援のため活動を始めたピースウィンズ・ジャパンですが、国内の災害支援も行っています。そこの災害支援チームの一員として、災害救助犬を探していたときに、動物愛護センターに出向いたのがきっかけです。2010年、広島の動物愛護センターで、当時殺処分される予定だった保護犬「夢之丞(ゆめのすけ)」と出会い、引き取ったことがきっかけで、私たちは犬たちの殺処分の現状を知り、日本から何の罪もない犬の殺処分をなくしたいと決意し、保護犬事業「ピースワンコ・ジャパン」及び保護犬を災害救助犬の候補犬として育成する「救助犬育成プロジェクト」がスタートしました。夢之丞は保護後、救助犬育成プロジェクトを通してトレーニングされ、その後ピースウィンズ・ジャパンで災害救助犬として活躍するようになりました。

夢之丞の姿をとおして、殺処分の現状や私たちの活動に対する関心が人がり、全国各地から応援をいただくようになりました。お陰でピースワンコは今年で10周年を迎えることができました。

現在は定期的に動物愛護センターから、殺処分が迫ったワンコたちを最後の砦として保護し、健康観察や怪我の治療医療的ケア、人馴れをさせる訓練などを行い、里親へ譲渡しています。その後も里親に対するアフターケアも行っています。

鈴木:今回初めてピースワンコさまの譲渡センターに伺いましたが、一般的にイメージされるような暗いイメージは全くなく、とても清潔感のある施設で驚きました。わんこたちが安心してリラックスしている様子や、卒業した保護犬たちの写真が飾られているところを拝見すると、どの保護犬たちも愛されてこの施設で過ごしていることがよく伝わります。

Yogiboから寄贈したDoggyboの活用

生駒譲渡センターで暮らす望月くん

生駒譲渡センターで暮らす望月くん

鈴木:先程譲渡センター内を見学させていただきましたが、望月くんがDoggyboの上で遊んでいる姿を見ることができて嬉しかったです!「犬の殺処分ゼロ」プロジェクトのTANZAQへの採択が決まった2022年5月、Yogiboからは各譲渡センターにDoggyboを寄贈しましたが主にどのように活用いただいていますか?

吉田:ピースワンコの各譲渡センターでは、Doggyboを好みそうなワンコを見極め、段階を踏んで慣れてもらっています。もちろんすぐに喜んでとびのる子もいます!一括りに保護犬といっても、育ってきた環境や保護された経緯によって抱えている問題も違います。ピースワンコは殺処分間際の最後の砦として野犬として生きてきた子たちを保護することも多く、毛布を敷いても最初はよくわからず避けて寝るワンコが多い印象です。徐々に毛布に慣れてもらい、気に入った子がDoggyboを使用させてもらっています。

鈴木:野犬にも気に入ってもらえるような商品という意味ではDoggyboもまだ伸び代がありそうですね(笑)。

古市:Doggyboの良さを知ってしまった保護犬は虜になっていますよ。譲渡センターとしても運営している神石高原シェルターでは、保護犬同士でDoggyboの特等席争奪が起きていて、夢之丞が座りたいのに座れないという現象も起きるほどです。

TANZAQメンバーとのディスカッションを通じて得た新しい視点

鈴木:TANZAQの参加を通じて団体として変化したことはありますか?

古市:TANZAQチームとディスカッションすることが増えたことにより、俯瞰した視点でSNSの発信コンテンツについて検討するようになりました。今まではワンコの卒業を取り上げる場合「保護犬卒業おめでとう」という、卒業時点までの内容ばかりだったのですが、皆様から頂いた「卒業した保護犬のその後の様子や里親との生活を追いかけてはどうか」というアドバイスは今まではあまりない視点でした。

その視点から「里親の生の声を伝えることの重要性」を知ることができましたし、SNS発信では、同じ悩みをもつ里親同士で共感のメッセージもいただいています。また、交流する機会として、先日数年ぶりに「ピースワンコ同窓会」を開くことになったんです。実践的な内容をアドバイスいただけたのはとても参考になっています。

また、最近はYogibo SOCIAL GOODクーポンに関する問い合わせなど、わたしたちが想定していなかった層から関心を持ってもらえる機会が増え、驚いています。

鈴木:TANZAQが発行している、Yogiboを購入する際に指定のクーポンコードを入力すれば売上の5%が団体へ広告費として支払われる「Yogibo SOCIAL GOODクーポン」に関するお問い合わせが来たとのこと、TANZAQ経由でより多くの方に認知いただくきっかけになっていれば嬉しい限りです。

残りのTANZAQ期間について

鈴木:TANZAQ参加期間が残り約半年となりましたが、今後はどのような活動を考えていますか?

古市:引き続き殺処分ゼロに向けて、目の前の保護犬たちを救出し続けます。

具体的には、保護犬団体として必要な設備を整え、基盤を強化していくことで、より多くの方に家族として保護犬を迎えていただけるよう努めていきます。

また、ピースワンコの活動を多くの方に見てもらえるよう、SNSなどで里親募集中の保護犬たちの様子を引き続き発信していきたいと思っています。

吉田:私は、ピースワンコは「人とワンコにとってよりよい生活を送るための最高のパートナーをマッチングする場」でありたいと思っています。近年保護犬の認知度はあがっていますが、海外に比べるまだまだ未熟な部分も多いと感じます。

保護犬を家族としてむかえるにあたり、可哀想だからという理由だけではなく、自身の生活スタイル、価値観に合うワンコと出会うことができれば、人にとってもワンコにとっても幸せにつながると思います。特に野犬の保護犬は引き取っても人に馴れることが難しく、関係性を築くまで時間がかかると言われていますが、ワンコにあった接し方を学び、ゆっくりと時間をかけて関係を築くことができれば必ず受け入れてくれます。責任と覚悟をもって、犬という生き物を理解し受け入れ、共に生きていくことができる人がたくさんいる日本になってほしいなと願っています。

鈴木:日本で保護犬の認知度が上がり、ペットを飼うことへの意識が向上することはとても喜ばしいことですよね。更に、ワンコを家族として迎え入れることの責任を考えられる人が増えることで、ペット業界の構造的な課題を含めて、日本全体のペットに対する価値観がアップデートされていけばいいですね。
この度はお忙しい中インタビューのお時間をいただき、誠にありがとうございました。


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