NEWS NPO法人School Voice Project 様への広告出稿が決定しました
Yogiboヴェルサイユリゾートファーム

新しい取り組みを積み重ね、いち牧場を超えたビジネスへ【完了インタビュー】

TANZAQ の出稿先プロジェクトとして選定させて頂いたYogiboヴェルサイユリゾートファーム様。
1年間のプロジェクト実施期間を満了した今、感じていることを伺いました。

Yogiboヴェルサイユリゾートファーム

競馬業界では、老化などで「レースで活躍できない馬」には価値がないと見なす傾向があり、年間7千頭もの引退馬が処分されている。
Yogiboヴェルサイユリゾートファームは、こうした競走馬の引退後の不安定さを少しでも解決できるよう、引退した「功労馬」を預かり、馬たちがのんびりとその馬生を過ごせる牧場として設立された。

聞き手
大森一弘(株式会社Yogibo取締役、TANZAQ 担当)
語り手
岩崎 崇文さん(Yogiboヴェルサイユリゾートファーム 代表)
石川大樹さん(Yogiboヴェルサイユリゾートファーム 広報担当)
日時
2022年9月1日インタビュー実施

新しい取り組みに積極的なYogiboヴェルサイユリゾートファーム

大森:今や多くの方が知るYogiboヴェルサイユリゾートファームですが、どのような経緯で設立に至ったのでしょうか?

岩崎:競走馬の生産者として、以前より引退馬の進路の不透明さを問題視していました。

そんななか、功労馬として引退馬を預からないかという話をいただき、生産馬の牧場の空いているスペースで功労馬も飼育するようになりました。最初は牧場がこんなに注目を浴びるなんて思ってもみませんでしたが、有名なローズキングダムが来てから、少しずつ注目されるようになりました。そして、多くの方が見学にお越しいただくようになるにつれ、段々と有名な引退馬も集まるようになったのです。

その後、来場者や馬が増えることによる生産馬への伝染病などのリスクを考慮して、功労馬のみを飼育する「ヴェルサイユリゾートファーム」を今の場所で運営することになりました。使われていなかった施設を宿泊施設やカフェにリノベーションし、支援会員も募ることで一事業として運営しています。当初は、業界でも珍しくクラウドファンディングを活用して資金の調達を図っていました。最初は広告媒体に出稿するような軽い気持ちでクラウドファンディングを始めたのですが、想像以上に反響があり、驚いたことを今でも覚えています。

大森:当時から、広告などを通じて認知度を上げていくことの重要性に気づいていたんですね。TANZAQプロジェクトへの参加もですが、何事にもフットワーク軽く取り組まれるイメージがあります。業界でまだ誰も手をつけていないことをパイオニアとして切り開いてきたんですね。

歴史が長い業界は古い考えに固執するイメージがあるのですが、新しいことにフットワーク軽く取り組める理由は何ですか?

岩崎:僕が新しいもの好きというのがありますね(笑)。他がやったことない新しいことをどんどんやってみたいという思いが強いです。

石川:あとは、人の繋がりでできたきっかけが大きいですね。牧場関係の方だけでなく異業種の方からお話をいただき、ぽんぽんと話が進んだ結果新しい取り組みをすることになったこともあります。

大森:なるほど。TANZAQプロジェクトも当社副社長井形との繋がりがきっかけでしたね。今回参加して、周りの反応はいかがでしたか?

石崎:はい、Yogibo副社長の井形さんとのご縁があってから3年ほど経ちますが、当時からYogiboのビーズソファやYogiboの看板、馬着などを寄贈いただいておりました。

昨年TANZAQプロジェクトが立ち上がった際にお話をいただき、Yogiboのネーミングライツという形で広告出稿いただくことが決まりました。ネーミングライツを売ること自体、当業界では珍しいため、いい意味でも悪い意味でも注目を浴びていました。

石川:当初は業界の集まりに顔を出す度に「Yogiboに乗っ取られた?」と異端者のような扱いを受けていました。しかし、YogiboのCMに出演するなど名前が全国区でも知られていくうちに、今や当牧場が各所から信用を得られていると思います。

ご来場いただくお客様にとっても「Yogibo」というブランド名が施設の信用につながっており、お客様の反応からもYogiboの知名度の高さを改めて実感します。このような実績ができることでJRA日本中央競馬会からの信頼も得られ、最初は斜に構えて見ていた方も、今となっては良い意味で注目してくださっていると感じています。

功労馬の飼育場史上初となるCM契約締結を経て知った、ビジネスの力

大森:TANZAQプロジェクトとして、このように貢献できていることがとても嬉しいです。お話をお伺いしていると、最初はちょっと変わった取り組みをしているだけだったのが、「新しいこれからの動き」として注目されていることがよくわかります。

Yogiboヴェルサイユリゾートファームといえば、Yogiboの新CMに起用されるほどの反響を巻き起こしたアドマイヤジャパンの動画ですよね。撮影された動画が大きな注目を浴びたことに関して、どのように感じられていますか?また、こういった撮影の際に気をつけていることはありますか?

石川:YouTubeに上げる動画の制作方針として、「ホームビデオのように、馬が元気にしている様子を支援会員に伝えるためのもの」という軸を崩したくはありませんでした。

いわゆる“バズる”ことに注力し過ぎた不自然なものではなく、自然な表情を引き出す動画撮影を意識しています。とはいえ、YouTubeのトレンドとして短い動画のほうが反響が大きいので、そのあたりの条件は織り交ぜながら、しかし軸はブレないように、今後も支援会員に求められている動画を投稿していきたいですね。

“バズらせる”目的で撮影していなかったとはいえ、今回アドマイヤジャパンの動画の影響で支援会員が通常の8倍、来場者数がコロナ禍に比べると最大100倍に増えるなど非常に大きな反響がありました。綺麗事や善意だけで人を動かすのは限界があり、今回のようにマーケティングの力でお金の循環を生んでいくビジネスの影響の多大さを実感しました。

今後は、いち牧場を超えた更に視座の高い取り組みを

大森:今や多くの方が見学に訪れるYogiboヴェルサイユリゾートファームですが、今後どのような動きをしていくのでしょうか。

石川:JRAや行政などとの関わりが増えていくと思います。具体的にはまだお話できませんが、今まで牧場としてクラウドファンディングをやっていた時期とは違う、視座の高い取り組みをするようになるのではないでしょうか。業界からも注目されているので、プレッシャーも感じているところです。

大森:パイオニアとして新しい取り組みを続けていたYogiboヴェルサイユリゾートファームが、今では業界や行政から一目置かれているということですよね。

TANZAQプロジェクトの参画団体としても、他団体にも良い刺激となり、広報活動の事例共有を通じてコミュニティに良い影響を与えてくださっています。Yogiboヴェルサイユリゾートファームを引き続き応援していきたいと思います。この度は有難うございました!

※Yogiboヴェルサイユリゾートファームは2022年11月1日より新プロジェクトを実施しております。
詳しくはこちら▶ Yogiboヴェルサイユリゾートファーム:人と引退馬の共存共栄

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