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NPO法人日本こども支援協会

里親支援を形にしている団体として、里親からの期待に応えていくために【完了インタビュー】

TANZAQ の出稿先プロジェクトとして選ばせていただいた、NPO法人日本こども支援協会。
12ヵ月のプロジェクト実施期間を満了した今、感じていることを伺いました。

NPO法人日本こども支援協会(ONE LOVE)

虐待を受けた子どもが虐待をする親になってしまう「負の連鎖」を断ち切るため、里親啓発と支援活動を行っている。社会的養護が必要な子どもと里親をマッチングさせ、更にその里親が里親を続けるために里親ならではの悩みと解決策を体系的にWebコンテンツ化したポータルサイト「里親ガイドブック」を運営。

聞き手
大森一弘(株式会社Yogibo取締役、TANZAQ 担当)
語り手
岩朝しのぶさん(NPO法人日本こども支援協会 代表理事)
日時
2022年10月21日インタビュー実施

里親を知ってもらうポータルサイトから「里親ガイドブック」へ

大森:日本こども支援協会のコミュニティONE LOVE(以下、ONE LOVE)が運営するポータルサイト『里親ガイドブック』は、里親の方が里親を続けるための心の支えとなる革新的なWebサイトです。『里親ガイドブック』の構想に至ったきっかけはなんでしょう?

岩朝:当初は、里親向けではなく一般向けのポータルサイトとしての機能を考えていました。日本で里親が浸透しない原因のひとつに、インターネットで検索しても里親に関する情報があまりなく「里親を身近に考えられない」という課題があると常々感じていたからです。

毎年、厚生労働省が選定した啓発事業に関する特集記事がオンラインで作られていて、里親に関する記事も作られた事例はあるのですが、単年で消えてしまうため情報が蓄積されないという問題がありました。そこで、ネットで調べたらすぐ里親をリアルに感じてもらえる機会が増えるように、ポータルサイトに里親の全てを集約させようと思ったんです。

しかし、ポータルサイトが完成した当時、日本はコロナ禍の影響を受け、里親同士で繋がれず支え合えないという事態が起きていました。SNSで彼らが悲鳴をあげている姿をみて「里親にとっての心の支え」のニーズを痛感し、一般向けではなく里親に向けたノウハウを蓄積させる「里親ガイドブック」の構想を得ました。

現在、多くの里親にご活用いただいていますが、今後は里親会に入会していない里親へもアプローチしたいと考えています。1団体でどうにかできるような課題ではないからこそ、周りを巻き込んで活動する必要があると思っています。

大森:日本こども支援協会さんがTANZAQに参加した当初、岩朝さんとお話していて、「ONE LOVEと里親マッチングをしている団体を繋げたら、里親問題は解決に向かうんじゃないか?」と思いました。里親を増やす活動をする団体はいくつかあれど、里親支援を形にしている団体はなかなかないため、里親になる段階からONE LOVEがアプローチできる仕組みづくりが今後の展開に向けた布石になっていくと感じています。

「里親支援=ONE LOVE」とイメージされるように

大森:TANZAQに参加したことで、団体として進化したことはありますか?

岩朝:TwitterやYouTubeなどのSNSを育てることへの意識が育まれました。今まではサイトの更新に重きを置いていましたが、それだけでなくSNSなども含め多角的に力を入れることで、里親ガイドブックへの流入数が増えるということに気付きました。

大森:仰る通り、SNSからWebサイトに見に来てもらう導線づくりはとても大切です。ただ、誘導した先のサイトでコンテンツの厚みがあることも大切です。里親ガイドブックは定期的に記事を更新されていますが、現在、何記事ほど掲載しているのでしょうか?

岩朝:100記事以上になりました。里親に関するノウハウはたくさん掲載してきたので、今後はもう少し里親の体験談を増やして、「私だけじゃないんだ」と思ってもらえるよう内容を発信していきたいです。「里親の受託直後にみる動画」や「里親の受託を待っているときにみる動画」など、どの里親も必ず経験する各場面で心の支えになる動画を作りたいんです。

大森:コンテンツの多様化は里親の心の支えだけでなく、ONE LOVEの知見の証明にもなると思います。既に良質なコンテンツが100記事以上ある里親ガイドブックには、何かしら里親に関して検索すると辿り着けるよう道筋ができています。ONE LOVEは他の団体や企業が里親に関して活動をする際に、真っ先に声をかけたくなる団体になっていると思います。

岩朝:確かに「里親支援=ONE LOVE」というイメージがついてきているようで、メディアからの問い合わせが増えました。今、実は里親に関連する某ドラマの監修をしているんです(笑)。

Yogiboだからこそ実現できた広告活動

大森:TANZAQを通じて活動されるなかで大変だったことはありますか?

岩朝:当初はうまく広告活動ができているか不安だったんですが、最近は広告活動について深く理解でき、コツを掴めてきた気がします。Yogiboさんにただお世話になるのではなく、広告活動を通じて団体の認知拡大を目指すと共にYogiboさんのブランドイメージを上げる可能性を秘めているのがTANZAQプロジェクトなんだと考えています。

大森:広告だからこそ、寄付とは違い持続的な支援ができ、お互いにとってwin-winの関係性を目指せると考えます。ONE LOVEが広告という視点を得てからは、オリジナルグッズやYogibo Tシャツの着用など新しいカタチの広告活動をどんどん広げていかれた印象です。TANZAQに参加してよかったと感じることはありますか?

岩朝:Yogiboさんに応援してもらえるような信頼できる団体という見られ方をしていることです。特に、講演活動などでYogibo Tシャツを着用していると、それをきっかけにして話が始まることが多く、Yogiboさんのブランド価値を実感します。他にも、ONE LOVEとYogiboさんのコラボマスクをつくって着用していたら、購入できるかどうか問い合わせいただくことが多々あります。ONE LOVEだからではなく、Yogiboだから欲しいといわれるのが悔しいですが…(笑)

里親からの期待に応えていくために

大森:今後、ONE LOVEとして挑戦していきたいことはなんですか。

岩朝:できるだけ早く、ONE LOVEが日本の里親支援のハブになっていきたいと考えています。今後のONE LOVEの活動として、里親の権利向上のため政府に制度改善を提言するなどを、会員の里親さんからも期待されていると実感しています。

また、最近のアンケート結果から、里親賠償保険の仕組みが地域によってばらばらだということがわかりました。例えば、大阪府は大阪市が保険会社に保険金を払っている一方で、奈良県では里親会が徴収した保険金を全国里親会に払っているため、里親会に入っていない人は保険が効かないという事態が起きているようです。地域によって里親の精神的負担や経済負担が大きく変わっているため、まずは地域格差の是正に注力したいです。
そのためには会員や有識者からの協力が増えるよう、ONE LOVEの認知度を更に上げていきたいと考えています。

大森:ともに連携して取り組んでいくということはとても大事ですよね。里親ガイドブックにより、ONE LOVEの里親に関する知見は証明できているので、そのような活動を通じて、今後の展開が加速していきそうですね。
この度は貴重なお話、有難うございました!

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